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情報漏洩を防ぎ、成果を出す。ビジネスAI選定の決定版

2026.05.19

ノウハウ提供

情報漏洩を防ぎ、成果を出す。ビジネスAI選定の決定版

急激に普及したAIを業務で使いこなせなければ、取り残されていく時代になってきています。しかし、数多く出ているAIの違いや安全性に関しての情報は自分で収集する必要があり、依然として使いこなすにはハードルが高いと感じている人も多いです。

そこで、本コラムでは利用率の高いAIを比較し、どのようなプランで使用するのが良いのかまとめました。これからAIを使用しようと思っている方、使用しているが不安がある方は是非参考にしてください。

1. 「無料AI」に潜む落とし穴

AIを使用で最も注意が必要なことは、情報の流出です。実は、利用方法によっては、入力した社内の機密事項がAIの学習に使われ、他社への回答に流用される可能性があります。

有料プランと無料プランの違い

情報の流出を回避する最も有効な方法は、有料プランを使用する方法です。

サービス法人向けの目安料金無料版の目安AI学習に利用しないと明記法人利用での機密保持の考え方
ChatGPTTeamは1人あたり月額¥4,000前後、Enterpriseは個別見積もり無料あり。利用回数や高機能モデルに制限ありあり。法人向けでは、規約で保証されている。法人向けは個人向けより管理しやすく、データ保護の前提が強い。契約条件と管理機能の確認が重要。
GeminiGoogle Workspaceの契約に含まれる、Gemini Advanced相当は月額4,000円前後の案内が見られます無料あり。基本機能中心あり。Workspace系では業務データをモデル学習に使わない方針が明確にされる。会社アカウント前提で使うことで、個人アカウントより統制しやすい。管理者設定の確認が重要。
ClaudeTeam/Enterpriseあり、Enterpriseは個別見積もり。Proは月額4,000円前後無料あり。メッセージ数などに制限ありあり。法人向けでは学習に使わない扱いが明示されている。法人向けは入力データの取り扱いが整理されており、業務利用に向く。契約条件の確認が前提。
CopilotMicrosoft 365 Copilotは1ユーザーあたり月額¥4,500前後が目安無料ありあり。Microsoft 365の業務データは、原則としてモデル学習に使わないと案内される。Microsoft 365の管理下で使えるため、企業の情報管理と相性がよい。テナント設定の確認が重要。
PerplexityEnterprise/Business系は個別見積もり。Proは月額3,000円前後の案内が一般的無料ありあり。法人向けでは、業務データを学習に使わない扱いが案内されることがある。調査用途に向くが、社内情報の入力は契約条件と運用ルールを確認したうえで使うべき。

無料プランの場合、手動で「AIの学習利用に関する」設定を拒否に替えれば、入力情報を学習用に使用されませんがその場合、履歴が残らない設定になってしまいます。また、回答時に「Good/Bad」ボタンを押した場合、例外的に学習や分析に利用されます。そのため、機密事項を取り扱う場合は、このボタンを使用しないようにしてください。その点、有料プランでは、規約で入力情報をAIの学習に利用しないと明記されているため、ボタンを押しても使用されません。

これらの懸念事項から、社内資料を使用してAIを使用する場合は、始めから「AI学習に利用しない」設定になっている法人向けプランに加入して使用することを強く推奨します。個人有料版は、機能は高いですが「データ保護」の面で無料版に近い扱いになるツールが多いので注意が必要です。

情報の流出を止められないGensparkとDeepSeek

GensparkDeepSeek
学習への利用利用される(デフォルト)利用される(デフォルト)
オプトアウト(拒否)設定項目が不明瞭。アカウント設定等で拒否できる場合があるが、完全な保証は薄い。
情報の機密性保証なし(公開情報のリサーチ用)保証なし(最高機密の入力は非推奨)
規約の透明性新興企業のため、改定が頻繁で注意が必要。中国の法律に基づいたデータ管理が行われる。

Genspark

検索能力が非常に高いAIですが、利用規約には無料版でも有料版でも入力した情報がAIの学習に利用される(情報を収集、処理する)と記載されています。そして、入力データが「機密事項」として保護される保証の明文化がされていません

DeepSeek

中国を拠点としており中国の「生成AIサービス管理暫定措置」に基づき、政府の要請があればデータの提供や内容の監視に応じる必要がある法的背景があります。プライバシーポリシーにおいても「サービス提供および最適化のため、入力された情報を収集・処理する」と記載されています。これには、AIモデルの学習(トレーニング)への利用が含まれます。しかもアカウントを削除しても既に学習に組み込まれたデータは完全に削除できないリスクもあります。

そのため、GensparkとDeepSeekの使用には非常に注意をする必要があります。社内データを入力するような使用方法は避けてください。

2. 主要5大ツールの「使い分け」ガイド

ツール名特徴長所
(安全性・機能)
短所
(留意点)
おすすめの用途安全性の目安
ChatGPT万能の汎用AI業界シェアNo.1。圧倒的な多機能さ。GPT-5.5の最高知能。カスタマイズ性が高い。多機能すぎて初心者には使いこなしが難しい。アイデア出し、画像生成、高度なデータ分析。◎(法人プラン利用時)
Google GeminiGoogle連携の王者Workspace(Gmail/Drive)と完全統合。 Workspaceとの一体感。100万トークンを超える圧倒的な情報処理能力。法人版は入力データの学習利用なし。Google環境がないと利便性が半減する。社内資料の横断検索、ドキュメント・メール自動作成。
Microsoft CopilotOffice特化型ExcelやPPTを直接操作可能。Officeソフトの作業時間を30%削減。Microsoftの強固なセキュリティ。自由な創作や最新リサーチは他社に一歩譲る。表計算の自動化、スライドのドラフト作成。
Claude執筆・コードの職人日本語が最も自然で正確。長文の仕様書読み込みに強い。嘘(ハルシネーション)が少なく、指示に忠実。外部ツールとの連携が少なく、単体利用が中心。ブログ執筆、Webサイトの校正、ソースコード作成。
Perplexityリサーチ特化型ネット情報を出典付きでまとめ、レポート化してくれる。最新トレンド把握に最適。創作や社内データの活用には向かない。競合調査、最新技術の動向確認、事実確認。

「AIを導入すること」が目的ではなく、「AIによって現場のストレスを減らし、本来の創造的な業務に集中できる環境を作ること」こそが、本当の業務改善です。用途別に推奨するAIはこのようになります。

1. 「考える・作る」なら ChatGPT / Claude

  • Web制作のライティングや企画構成: 自然な日本語を好むなら Claude、多角的なアイデア出しなら ChatGPT が最適です。

2. 「探す・まとめる」なら Perplexity / Gemini

  • 競合他社の調査: Perplexity を使い、公開情報を一気に収集・レポート化します。
  • 自社内の資料探し: Gemini を使い、過去のメールやDrive内の資料を横断検索します。

3. 「日々の事務を減らす」なら Copilot

  • 資料作成の効率化: Excelの集計やPowerPointのスライド作成を自動化したいなら、Copilot 一択です。

AIの利用時は、社内データを守るため有料プランを使用しましょう。コストと管理の最適化の観点からどれか1つに絞る場合、Google Workspaceを既にお使いであれば、Geminiを推奨します。Geminiは新たな操作を覚える必要すらなく、「一番身近で、一番安全で、一番手間がかからない」AIツールです。しかも、GoogleのGmailやDriveを横断して情報を探すことができます。費用面でも、Google Workspaceの既存プランをアップグレードするだけで、単体契約より安く導入できる可能性があります。

まずはスモールスタートとして、一部の部署から Gemini Business の導入を検討してみませんか?導入後の操作説明や、現場に合わせた活用マニュアルの作成などは、弊社が全力でサポートさせていただきます。