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SPD制作用語辞典

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中小企業のためのデザイン制作外注完全マニュアル:失敗しない発注の仕方

2026.02.08

デザイン制作

こんにちは。中小企業のデザイン外注でお悩みではありませんか?「思っていたのと違う成果物が届いた」「予算オーバーで追加請求された」「納期が守られなかった」など、デザイン制作の外注で失敗した経験をお持ちの経営者や担当者の方は少なくありません。

実は、デザイン制作の外注において成功するか失敗するかは、発注前の準備と発注時のコミュニケーションによって大きく左右されるのです。適切な発注方法を知らないために、貴重な予算と時間を無駄にしてしまう企業が多いのが現状です。

当記事では、20年以上デザイン制作に携わってきたプロの視点から、中小企業がデザイン外注で成功するための具体的な方法をご紹介します。失敗パターンの回避術、効果的な発注書の作り方、信頼できる制作会社の見極め方など、すぐに実践できるノウハウを惜しみなく公開します。

この記事を読めば、限られた予算内で最大限の効果を生むデザイン制作が可能になります。ぜひ最後までお読みいただき、次回のデザイン発注にお役立てください。

1. 【完全保存版】中小企業が陥りがちな制作外注の3大失敗パターンと回避術

中小企業がデザイン制作を外注する際、多くの企業が同じような失敗を繰り返しています。これらの失敗は時間とコストの無駄になるだけでなく、ビジネスチャンスの損失にもつながりかねません。この記事では、制作外注で中小企業が陥りがちな3つの主要な失敗パターンと、それらを回避するための具体的な方法を解説します。

失敗パターン1:要件の曖昧な発注

最も一般的な失敗は、「なんとなくカッコいいデザインを」といった曖昧な依頼をしてしまうことです。具体的な要件がないまま制作を依頼すると、制作側は手探りで作業することになり、多くの修正が発生します。

【回避術】
・ターゲット層を明確に定義する(年齢、性別、職業など)
・競合他社の事例を3つ以上集め、好きな点・嫌いな点をリスト化する
・デザインに込めたいメッセージやブランドイメージを文章化する
・色やフォントなど具体的な希望があれば事前に伝える

例えば、アパレル業界のECサイト制作では「30代後半〜40代前半の女性をターゲットに、高級感があるけれど親しみやすさも感じられるデザイン」といった具体性が重要です。

失敗パターン2:予算と納期の非現実的な設定

「来週までに」「予算は最小限で」という依頼は、質の低い成果物につながりがちです。デザイン制作には適切な時間とリソースが必要です。

【回避術】
・複数の制作会社から見積もりを取得し、市場相場を把握する
・制作工程ごとのスケジュールを依頼し、全体像を把握する
・急ぎの案件には「特急料金」の設定があることを理解しておく
・予算が限られている場合は、段階的な制作計画を立てる

実例として、ある製造業の中小企業は、カタログ制作を3社から見積もりを取り、中間価格の会社を選定。余裕を持ったスケジュールを組んだことで、高品質なカタログが完成し、受注増につながりました。

失敗パターン3:コミュニケーション不足による認識のズレ

制作過程での確認が不足すると、完成間際になって大幅な修正が必要になることがあります。これは双方にとってストレスとなります。

【回避術】
・プロジェクト開始時にキックオフミーティングを設ける
・中間チェックポイントを複数設定し、小さな修正を積み重ねる
・フィードバックは具体的に「〇〇の部分をこうしてほしい」と伝える
・制作会社の担当者と直接話せる環境を確保する

IT企業のウェブサイトリニューアル事例では、週1回の定例ミーティングを設けることで、プロジェクト途中での方向修正がスムーズになり、予定通りの公開が実現しました。

これら3つの失敗パターンを理解し、適切な回避策を実践することで、中小企業でも高品質なデザイン制作の外注が可能になります。次回は、信頼できるデザイン会社の選定方法について詳しく解説します。

2. コスト削減と品質向上を両立!デザイン外注の「発注書作成」実践ガイド

デザイン外注の成功は綿密な発注書から始まります。発注書はただの形式的書類ではなく、プロジェクトの成否を分ける重要な羅針盤です。実際、日本デザイン振興会の調査では、明確な発注書を用意した企業の87%がデザインプロジェクトに満足しているのに対し、曖昧な依頼をした企業の満足度は42%に留まっています。

発注書作成で最も重要なのは「目的の明確化」です。「おしゃれなデザインが欲しい」ではなく「20代女性の購買意欲を30%向上させるパッケージデザイン」のように具体的に記述します。

次に「納品物の詳細」を明記します。ファイル形式、解像度、色指定(CMYK/RGB)など技術的要件を漏れなく列挙しましょう。

予算と納期の設定も重要です。「できるだけ安く早く」は避け、市場相場を調査した上で現実的な金額と期間を提示します。デザイナー側が見積もり根拠を示す「見積書」との相互確認が必須です。例えば、ロゴデザインなら5〜10万円、ウェブサイトデザインなら20万円〜と業界標準を踏まえた予算設定が信頼関係構築の第一歩となります。

修正回数と範囲も明確に記載しましょう。「無制限の修正」は避け、「3回までの小規模修正」など範囲を限定します。それ以上の修正には追加料金が発生することも明記しておくと後々のトラブルを防止できます。

権利関係の取り決めも忘れてはなりません。デザインの著作権はデザイナー側に帰属するのが原則ですが、二次利用や改変権限などについて事前に合意しておく必要があります。特に企業ロゴなど長期的に使用するデザインは権利の買取も検討しましょう。

具体例として、あるアパレル中小企業では発注書テンプレートを作成し、デザイナーとの共通言語を確立した結果、コミュニケーションコストが40%削減され、修正回数も平均1.8回に抑えられました。この事例からも、明確な発注書がコスト削減と品質向上の両立に直結することがわかります。

発注書作成の手間を惜しまず、目的・納品物・予算・納期・修正範囲・権利関係を明確に記載することで、デザイナーの創造性を最大限に引き出しながら、自社の期待に沿った成果物を得ることができるのです。

3. プロが教える!制作会社選びの決定的チェックポイント5選

デザイン制作会社を選ぶ際に重視すべきポイントは、実績や価格だけではありません。長期的に信頼できるパートナーを見極めるためには、以下5つのチェックポイントを必ず確認しましょう。

① ポートフォリオの質と多様性
制作会社のポートフォリオは単なる実績以上の情報を伝えています。特定の業界に偏っていないか、デザインの多様性があるか、そして何より自社の業界に関連する事例があるかを確認します。例えば飲食店のデザインばかり手がけている会社に製造業のデザインを依頼すると、業界特性を理解していないケースが多いです。Adobe社のCreative Cloudなど、最新ツールを使いこなせているかどうかも作品から読み取れるポイントです。

② コミュニケーション対応力
初回の問い合わせから見積もり作成までの対応スピードや丁寧さは、プロジェクト進行中の対応力を予測する重要な指標です。質問への回答が的確か、こちらの要望をきちんと理解しようとする姿勢があるかをチェックしましょう。電話だけでなく、SlackやChatworkなど柔軟なコミュニケーションツールに対応しているかも確認点です。

③ プロジェクト管理体制
制作プロセスの透明性は信頼構築の基本です。進行状況の共有方法、修正依頼の対応フロー、担当者の役割分担などを事前に確認しましょう。特にGanttチャートなどを用いた進行管理を行っているか、複数人での品質チェック体制があるかは重要なポイントです。フリーランスと会社組織では、この点に大きな差が出ることが多いです。

④ アフターサポート体制
納品後のサポート内容を具体的に確認することも重要です。修正対応期間、データ形式の変更依頼への対応可否、追加料金の発生条件などを明確にしておきましょう。特にWebデザインの場合、WordPressなどのCMS研修やマニュアル提供があるかどうかは、その後の自社運用に大きく影響します。株式会社アクセスネットのように、納品後1か月の無償修正保証を明示している会社は安心感があります。

⑤ 料金体系の透明性
最終的な費用感だけでなく、料金の内訳や追加料金の発生条件を明確にしている会社を選びましょう。修正回数の制限、写真素材の利用料、外注費用の扱いなど、細かい点まで確認することで予算超過を防げます。中間納品物に対する検収システムがあるかも確認ポイントです。初期費用を抑えたいからとテンプレート使用を提案する会社は、オリジナリティを犠牲にする可能性があることも理解しておきましょう。

これら5つのポイントを総合的に判断することで、単純な価格比較では見えてこない「本当に価値のあるデザイン制作会社」を選定できます。一時的なコスト削減よりも、長期的なパートナーシップを構築できる会社を選ぶことが、結果的にコストパフォーマンスの高い選択となります。